第 27 回

どこで借りる?どこから借りられる?カードローンの種類について

山口 りな

どこで借りる?どこから借りられる?カードローンの種類について

カードローンとは、審査によって決められた上限額の範囲内で自由に借入・返済ができる個人向けの融資制度です。

このカードローン、経営母体により違いがあることをご存知でしょうか?

カードローンの種類

カードローンには、大きく分けて銀行・消費者金融・JAろうきんがあります。それぞれ審査条件や金利などが異なるため、自分にあった借入先を選ぶ必要があります。

では、それぞれどんな違いがあるのかを見ていきましょう。

銀行カードローン

みずほ銀行・三井住友銀行などのメガバンクや、地方銀行、楽天銀行などのネット銀行に至るまで「銀行」が提供しているカードローンです。

年収の3分の1までの借入を許可する「総量規制」の対象外であることが他のカードローンとは大きく違い、高額融資を受けたい人、年収が低い人にとってはメリットと言えるでしょう。ただし銀行独自の審査基準を設けている場合がほとんどです。

金利は高くて14%前後と、消費者金融系の約18%に比べると低めに設定されています。融資日は最短で翌日、基本的には数日後という場合が多く、今すぐお金が必要という人には向かないでしょう。

消費者金融カードローン

プロミスやアコムなど、金融庁に貸金業登録をしている金融機関が提供するカードローンです。

年収の3分の1までの借入を許可する「総量規制」の対象で、限度額も銀行に比べると低めのところが多いため、高額融資は受けにくいでしょう。金利は約18%と高めとなっています。

最大の特徴は融資の早さです。即日融資が可能という場合が多く、今すぐお金が必要という人にはメリットとなるでしょう。

JA・ろうきんカードローン

全国各地のJAや、全国13箇所のろうきんが提供しているカードローンです。

居住地によって融資を受けられる機関が限定され、地域により金利も異なります。また、カードローンを扱っていない機関も稀にあるため、事前の確認が必要です。

メリットは金利の低さです。非営利を原則としているJAやろうきんでは、多くの場合金利の上限が10%前後となっています。

ただし会員であること、居住要件などの融資条件が厳しく、非会員が借りる場合は借入金額が非常に少なくなります。条件が当てはまる人にとっては、金利の低さから選択肢のひとつとなり得そうです。

一方、最大のデメリットは融資実行までの遅さです。多くの機関で審査に1~2週間ほどかかります。急な出費など、急ぎでお金を必要とする場合には利用しづらいでしょう。

自分の条件に合った借入先を選択しましょう

借入先によるカードローンの違いを見てきました。

借入先の特徴やご自身の状況を、しっかりと把握したうえで自分に合う借入先を選択し、無理なくしっかりと返済計画を立ててから融資を受けましょう。

執筆日2023年1月30日
監修日2023年2月9日
執筆者 山口 りな (やまぐち・りな)
FPアナウンサー
所属:FPサテライト株式会社

約6年半テレビ山梨でアナウンサーを勤め退職。退職をきっかけにお金に関わる制度を身近に感じたことでお金や経済の勉強はじめ、FP資格を取得。
フリーアナウンサーとして活動しながらFPとしても活動中。FPアナウンサーとしてお金にまつわる知識を届けている。

監修者 阿部倉 弘子 (あべくら・ひろこ)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

大学卒業後、数年フリーターを経験。その後IT企業へ就職し、システム運用業務に従事。IT企業への就職と同時に始めた一人暮らしで、思い通りに貯蓄が増やせないことに悩んでいた時にFPについて知る。
その後、自身の保険相談や資産運用の相談を通じて、FPの持つ可能性と奥深さに興味を持ち2級FP技能士を取得する。2019年5月AFP認定。現在はIT企業に勤務する傍ら、どんな状況でもお金に振り回されない人生を歩むためのガイド役となるべく活動している。

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