第 39 回

カードローンで一時的に借り入れしたい。専業主婦でも大丈夫?

保泉 美砂子

カードローンで一時的に借り入れしたい。専業主婦でも大丈夫?

値上げ続きで、家計を任されている主婦としては頭の痛い日々が続いているのではないでしょうか。こんな時、一時的にどこからかお金を借りられたらとても助かりますよね。
そこで、専業主婦の場合でもお金を借りられる方法があるのかをまとめました。

専業主婦でも借り入れることは出来るのか

実は、専業主婦でもお金を借り入れることは可能です。
基本的には「仕事をしていない無収入の状態では金融機関もお金を貸せない」というのが通常ですが、配偶者に安定した収入があれば貸してくれる場合もあるのです。

どのような金融機関が貸してくれるのか

お金を貸してくれる金融機関としては、主に「消費者金融、銀行、信販会社」があります。

消費者金融、信販会社は、貸金業法により「総量規制」というものが決められており、収入の1/3までしか借り入れはできません。

そのため、収入がない専業主婦は、基本的には融資を受けられません。
しかし、「配偶者貸付」という制度があり、配偶者の同意書や収入証明書類等を提出すれば、配偶者の収入の1/3までは借り入れ出来るようになっています。ただし、すべての消費者金融で借り入れができるわけではないので注意しましょう。

また銀行の場合、総量規制の対象外となるため前述のような制限はありません。
しかし2017年を以降は、銀行も総量規制を基とする自主規制を行うようになりました。
ネット銀行や地方銀行の中には専業主婦でも借り入れ可能な銀行もあります。借り入れの条件や限度額など、それぞれの銀行で違いがあるので調べてみると良いかもしれません。

借りるための方法と注意点

基本的に、申し込み方法は他の方と変わらないようです。

前述の通り「配偶者貸付」の場合は、必要書類が通常より多くなるため注意が必要です。
また、融資できる限度額が通常よりも低めに設定されているところが多いため、大きな金額を必要としている方は、特に事前に確認しておくとよいでしょう。

カードローンというと「即日融資可能」「最短〇〇分で審査完了」などスピード融資を強調されます。
かつて銀行も同じように行っていましたが、反社会勢力への融資を防ぐため警察庁が保有するデータベースと照合させることとなり、現在は即日融資を行うことは難しくなっているようです。

返済計画も忘れずに

「専業主婦はお金を借りることが出来ない」と思っている方は多いかもしれませんが、いくつか借り入れ可能な方法はあります。
もちろん借りすぎは注意ですが、いざという時のため知識として持っているだけでも安心感がありますね。
ご利用される際には、事前に返済計画をしっかり立てましょう。

執筆日2023年1月29日
監修日2023年2月10日
執筆者 保泉 美砂子 (ほずみ・みさこ)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

長く教材制作会社にて、校正や原稿作成など、お金とはほとんど縁のない世界で仕事をしていたが、数年後にやってくる夫の定年退職を機に、一念発起。
二人の子供たちに背中を押され、FP資格取得に向けて勉強を開始し、無事合格を果たすことができた。
FPとしてのステップアップを目指そうと考えていたところに、FPSの求人と出会い、即応募。そして、現在に至る。

監修者 坪谷 亮 (つぼや・たすく)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。

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