第 29 回

カードローンの仕組みと一般的な使い道

山口 りな

カードローンの仕組みと一般的な使い道

カードローンと聞くと、「気軽にお金を借りられるサービス」というイメージを持たれることがあり、実際に様々な用途に使われますが、どのような目的で借りる方が多いのでしょうか。
今回はカードローンの仕組みと、借入金の最も一般的な使用用途についてご説明します。

カードローンとは

カードローンは、担保や保証人が不要で民間の貸金業者や銀行から融資を受けられるサービスです(一部のカードローンには、「保証会社による保証を受けられる方」という条件がついている場合があります)。

ただし誰でも借りられるわけではありません。
年齢・収入・雇用・居住など、いくつかの条件を満たしている必要があります。
カードローンは条件を満たしている場合に申し込みができ、サービスを提供している銀行や金融機関の審査が行われ、利用限度額などが決定されます。
その後、利用限度額の範囲で自由に借入・返済を行うことができます。

借入金の用途

カードローンは、住宅ローンや自動車ローンなどの用途を制限されている目的ローンとは違い、借りたお金は用途を問わず原則自由に使うことができます。
しかし、事業資金を用途とすることはできない場合がほとんどのため、注意が必要です。

では、実際にどのような用途でカードローンを利用しているのでしょうか。

日本賃金業協会が令和4年11月30日に公表した「資金需要者等の現状と動向に関する調査結果報告」で見てみると、最も多い使用用途は趣味・娯楽(レジャー、旅行を含む)費用(36.1%)です。次いで、食費(20.4%)、家族のための支出(16.5%)となっています。

借入れ申し込みを行った背景

同じ日本賃金業協会発表「資金需要者等の現状と動向に関する調査結果報告」によると、借入申込を行った背景として以下のような状況、理由があったとのことです。

●将来の臨時収入や収入の増加などを見込んだ 支出の先取り(25.4%)
●旅行や物品購入などによる支出の先取り(20.7%)
●物価上昇などによる支出の増加(14.1%)

近年のエネルギー価格高騰、原材料高騰による物価上昇が原因となって、3年前の同調査では無かった「物価上昇などによる支出の増加」の項目が増えました。
全体の1割以上の方がこれを理由に借入れ申し込みを行ったという結果になりました。

返済計画を立ててから申し込もう

カードローンは用途・借入返済が自由で、急な出費にも使いやすいですが、借金であることには変わりません。
借入を行う際は返済計画などきちんと考え、無理のない範囲で利用しましょう。

執筆日2023年2月14日
監修日2023年2月14日
執筆者 山口 りな (やまぐち・りな)
FPアナウンサー
所属:FPサテライト株式会社

約6年半テレビ山梨でアナウンサーを勤め退職。退職をきっかけにお金に関わる制度を身近に感じたことでお金や経済の勉強はじめ、FP資格を取得。
フリーアナウンサーとして活動しながらFPとしても活動中。FPアナウンサーとしてお金にまつわる知識を届けている。

監修者 森島 静香 (もりしま・しずか)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

京都出身、大阪在住。人材紹介会社勤務。キャリアカウンセラーとして顧客の転職活動を支援中。
中立の立場で顧客の相談に乗る中で、お金に関するより専門的な知識を身につけたいと考え、FP資格を取得。プライベートでも2児の母として、育児を経験しており、顧客目線でわかりやすい情報を届けるFPを心掛けている。

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