第 55 回

気軽に借入れを繰り返してしまう人の末路

田端 沙織

気軽に借入れを繰り返してしまう人の末路

ひと昔前のカードローンの無人契約機や店舗などに比べ、最近はパソコンやスマートフォンでさらに簡単にお金が借りられるようになっています。それに伴い、気軽にお金を借りてしまう人が増えているようです。
今回は、気軽に借入れを繰り返してしまう人の行く末がどうなってしまうのかについて解説します。

銀行カードローンを積極的に利用する人の傾向

一般社団法人 全国銀行協会が2019年3月1日に発表した「銀行カードローンに関する消費者意識調査結果報告」から、銀行カードローンを積極的に利用する人の傾向を見てみると、以下のような結果となりました。

・職業は「会社員」
・個人の年収が400万円以下
・借入れの利用歴が4年以上
・主な借入れ目的は「日常的な生活費の支出増加を補うため」

(参考:一般社団法人 全国銀行協会「銀行カードローンに関する消費者意識調査結果報告(2019年3月1日)」)

つまり、「継続的かつ安定した収入がある職につき一般的な収入はあるものの、収入に見合わない生活を見直さないまま何度も借入れを繰り返す」人の傾向が伺えます。

カードローンでお金を借りるのが、より簡単で便利になっている現状

最近のカードローンは、ローン会社の社員やオペレーターと対面せずともパソコンやスマートフォンで申込みができます。会社によっては、カードすら発行されずに銀行にお金が振込まれるサービスもあります。
そのため、「お金を借りる」という意識が希薄になりがちです。

銀行残高が増えると、借入金ではなく、まるで自分の貯金のように錯覚してしまう人もいます。

「お金を日常的に借りている」状態は危険

急に高額の医療費が必要になったり、職を失ってなかなか転職先が見つからなかったりなど、やむを得ない理由で一時的にお金を借りるのは、きちんと返済できるのであれば良いかと思います。

しかし、日常的に借入れをしている場合は非常に危険です。
「何に使ったか忘れてしまったが、高額のクレジットカード請求がきている」、「なぜか銀行の残高がほとんどなくなっている」など、収入と支出が把握できていない場合はとても危険です。

ましてや日常的に借入れしていると、自分の収入なのか借入金なのか管理が難しくなり、いつも返済期日に追われることになります。

お金が返済できなくなったら

収支のバランスが崩れた状態が続くと、借入金が知らずに増えていき、徐々に収入に占める返済額の割合が増えてきます。
そうなると、さらに返済が難しくなっていき、最終的に返済が滞る可能性が高くなります。

返済が遅れると損害遅延金が発生し、その分余計に返済をしなくてはならなくなります。
さらに延滞が長引くと、個人信用情報機関に事故情報が登録されローンが組めなくなるなど、今後の生活に不利益になるケースが多々あります。

最終的に、債務整理という弁護士や司法書士の力を借りて借金の減額や、返済に猶予を持たせてもらうような手続きが必要になる場合があります。

返済に追われる末路は悲惨

最初は気軽な気持ちでお金を借りたとしても、それが日常的になってしまうと返済に追われる生活を送る可能性があります。そんな生活は誰しも望むものではないと思います。

ご自身の生活収支を見直して、なるべく借入れしなくて済むようにするのがベストではないでしょうか。

執筆者 田端 沙織 (たばた・さおり)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

鎌倉市出身、逗子市在住。2男1女を育児中。大学を卒業後、FP2級を取得した際、資産運用の楽しさに開眼し証券会社に勤務。10年以上お客様にまごころ込めて対応していたが、会社とお客様の向いている方向が違う事にモヤモヤを感じる。
現在は、お客様と自分が同じ方向を向くことでお金や将来の不安が少しでも減るよう、中立的な立場のFPとして活動中。また、「キッズ・マネー・ステーション認定講師」として子供、親子向け金銭教育講座を開催している。

監修者 町田 萌 (まちた・もえ)
代表取締役・ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

大学在学時よりFPを志し、外資系損害保険会社、eラーニング専門企業に勤務。卒業後、税理士法人勤務を経て、外資系生命保険会社出身の専務とともにFP事務所を開業。2018年4月に法人化し、FPサテライト株式会社を設立、代表取締役に就任する。
現在は、相談業務、Webメディアの執筆、セミナー講師等、幅広く活動を行なっている。また、税理士法人勤務の経験から、中小企業向けの経理業務支援なども行っている。
金融商品を取り扱わず、お客様の立場に立った中立な相談、幅広い分野からの問題解決をモットーとしている。

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