第 24 回

完済したらカードローンは解約するべき?

森島 静香

完済したらカードローンは解約するべき?

みなさんは、カードローンの借入金をすべて返済し終えたとき、同時に契約も終了すると思っていませんか。

実はそうではないのです。

カードローンの「完済」と「解約」の違い

「完済」とは借入金の返済が完了した状態のことを指します。
借入金がないので利息は発生しませんがカードローンの契約は残ったままです。

「解約」とは、カードローンの契約自体を終了させることです。
カードローン契約の多くは定められた期間ごとに自動更新となり、自ら解約を申し込まなければずっと続いていきます。

ただし更新時の審査結果によっては、契約内容の変更や更新ができない場合もあります。

カードローンの解約条件

利息を含む借入金の完済が条件です。
ただし「解約の手続き時点で残高がある場合は解約できない」や「解約申請をしておいて、その後完済になった時点で解約」などローン会社によって違いがあります。

カードローンの解約方法

電話やインターネットから解約に関する書面を取り寄せ、必要事項を記入して返送する方法が多いようです。

急いで解約したいという場合、ローン会社によっては、最寄りの店舗へ行けばその場で解約できるところもあります。

カードローンを解約するメリット・デメリット

では、完済したカードローンは解約した方がよいのでしょうか。
主に考えられるメリット・デメリットについてみてみましょう。

メリット

まず、新たに借金を作ってしまう不安がなくなる点が大きいでしょう。

また、信用情報機関に「解約」という履歴が残ることも大きなメリットとなり得ます。金融機関はローン審査などの際に信用情報を確認するので、借入金がある状態よりもよい印象を与える可能性があります。
ただし、カードローン会社の審査基準は公表されていません。

デメリット

まず、利用していたカードローンにポイント制度があった場合、カードに貯まっていたポイント等がなくなります。

当然ながら、解約した後は急に資金が必要になっても、すぐに借り入れができなくなります。借り入れをしたい場合は再度契約をしなければならないため、前回と同額を借り入れたくても審査状況によっては出来ない可能性があります。

これからの状況を考慮してから決めよう

この先カードローンを使う必要がない場合は、解約しておいた方が安心かもしれません。
一方で、解約してからまた借り入れしたいと思っても、審査や書類提出などで再度手間と時間がかかってしまいます。

解約には、これらのメリット・デメリットがあります。
ご自身の状況と照らし合わせてよく考えて決めましょう。

執筆日2023年2月14日
監修日2023年2月14日
執筆者 森島 静香 (もりしま・しずか)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

京都出身、大阪在住。人材紹介会社勤務。キャリアカウンセラーとして顧客の転職活動を支援中。
中立の立場で顧客の相談に乗る中で、お金に関するより専門的な知識を身につけたいと考え、FP資格を取得。プライベートでも2児の母として、育児を経験しており、顧客目線でわかりやすい情報を届けるFPを心掛けている。

監修者 坪谷 亮 (つぼや・たすく)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。

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