第 57 回

カードローンのWeb完結は本当に便利なの?メリット・デメリットを解説

森島 静香

カードローンのWeb完結は本当に便利なの?メリット・デメリットを解説

カードローンの契約方法の一つに「Web完結」での申し込み、契約があります。
申込みから借入、返済までをパソコンやスマートフォンから行うことができる便利なサービスです。

今回は、自宅にいながら手軽に借入ができる「Web完結」のメリット・デメリットを解説します。

「Web完結」と「Web申込み」の違い

カードローンのWeb受付には、「Web完結」と「Web申込み」の2種類があります。

「Web完結」は、店舗やATMに足を運ぶ必要がなく、申込み・審査・契約・借入れ・返済までを Web上で行えるサービスです。

「Web申込み」は、 Web上で申込みができますが、契約は店舗やローン契約機で行う必要があります。契約しなければ借入れをすることができません。

Web完結の4つのメリット

Web完結のメリットとは、具体的にどのようなものでしょうか。

(1)時間や場所を選ばない

24時間受付可能なカードローン会社もあり、自宅や好きな場所に居ながら、パソコンやスマートフォンで手軽に利用ができます。
短時間で借入ができ、即日融資ができるカードローン会社もあります。ただし銀行カードローンでは、2018年1月より金融庁からの指導で、即日融資の自主規制を行っていることを覚えておきましょう。

(2)必要書類は画像で送付ができる

申込みに必要な書類は、スマートフォンのカメラで撮影した画像をメールに添付したり、専用フォームでアップロードして提出します。
従来のように印刷して郵送する必要がなく、手間がかかりません。

(3)周囲の目を気にせず利用ができる

Web完結を提供しているカードローン会社の多くでは、 Web上で契約書の控えの閲覧ができます。

「カードレス」サービスを行っているカードローン会社もあり、契約書の控えやローンカードが自宅に郵送されないことで、家族や周囲の目を気にせず利用ができます。
ただし、銀行カードローンでは、契約書の控えは必ず自宅に郵送されることを覚えておきましょう。

また、カードローン審査時に必要な勤務先への在籍確認も、Web完結なら不要な場合があります。

(4)インターネットバンキングで借入、返済ができる

Web完結では、店舗やATMに足を運ばずにインターネットバンキングで借入や返済ができます。また、銀行口座に振込された借入金は、銀行のキャッシュカードでも引き出しができるので、周囲の目を気にする必要がありません。

Web完結の2つのデメリット

反面、Web完結のデメリットとは具体的にどのようなものでしょうか。

(1)返済能力以上の借入リスクが生じる

Web完結は、その手軽さからつい借入れをしすぎてしまうリスクがあります。予想以上の借入額となり、返済不可能とならないによう注意が必要です。

(2)契約のタイミングによっては即日借入ができない

24時間対応のカードローン会社でも、申込み時間や申込み内容によっては、即日融資を受けられないケースもあります。
急な借入が必要になったときは、 申込み前に各カードローン会社のホームページで正しい情報を確認しておきましょう。

Web完結の特徴を理解して利用しよう

Web完結のカードローンは、その便利さゆえに「借金」という意識が薄くなる傾向にあります。
返済能力以上の借入を行わないよう注意し、計画的な返済を心がけることが「Web完結」の利便性を、上手に活用できるポイントとなるでしょう。

執筆日2023年2月14日
監修日2023年2月20日
執筆者 森島 静香 (もりしま・しずか)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

京都出身、大阪在住。人材紹介会社勤務。キャリアカウンセラーとして顧客の転職活動を支援中。
中立の立場で顧客の相談に乗る中で、お金に関するより専門的な知識を身につけたいと考え、FP資格を取得。プライベートでも2児の母として、育児を経験しており、顧客目線でわかりやすい情報を届けるFPを心掛けている。

監修者 坪谷 亮 (つぼや・たすく)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

FP(金融)業界の現状を知り、お客様との利益相反を一度も起こしたくないという思いから、2022年にFPサテライト株式会社入社。
個人のお客様だけでなく、法人向けのコンサルティングにも対応するために、中小企業診断士の勉強を経て2021年度に一次試験合格を果たす。
個人、法人両方のコンサルティングを中立的な視点からサポートすることを心掛けている。

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