第 10 回

カードローンのキャッシュレス化・カードレス化と懸念されるリスク

田端 沙織

キャッシュレス化・カードレス化

日本政府の後押しもあり、キャッシュレス決済が日本で普及しはじめています。その流れはカードローン業界にも波及しているようです。
今回はカードローンのキャッシュレス化とカードレス化について解説します。

カードローンのキャッシュレス化・カードレス化とは

「キャッシュレス」とは、金銭取引において現金を用いずに決済を行う方法を指します。

体表的なものとして、商品購入時にクレジットカードや電子マネー、スマホ決済を使用して行う決済があります。

カードローンのキャッシュレス化・カードレス化の事例としては、2017年10月にSMBCコンシューマーファイナンス株式会社が展開するプロミスが提供を開始した、「アプリローン」というサービスがあります。

「アプリローン」では、スマートフォンにダウンロードした専用アプリでカードローンの申込みから借入まで完結し、契約後はカードレスでセブン銀行のスマホATMでお金を借りることができます。

また、プロミスの振込キャッシングを利用すると、アプリから三井住友VISAプリペイドへのチャージや残高確認も可能になります。
チャージしたプリペイドカードを使用することで、キャッシュレス決済が可能になります。

出典:SMBCコンシューマーファイナンスのプロミス「アプリローンのご紹介」

カードローンがキャッシュレス化することで危惧すること

キャッシュレスは便利な決済方法ですが、反面、使用する場合に注意しておくべき点もあります。

お金を借りている意識が薄れる

キャッシュレスで借入れを行うと、プリペイドカード残高があたかも自分の銀行預金のような錯覚を起こし、お金を借りている意識が薄れる可能性があります。

ですが、そもそもプリペイドカードにチャージされたお金の源泉は、カードローンで借入をしたお金です。
このことを忘れないようにしましょう。

現金決済に比べ、お金を使っている意識が薄れる

現金の場合、手元にある現金の残高が目に見えて減るため、お金を使った実感が湧きやすいのが利点です。

キャッシュレス決済の場合は、機械に表示された数字だけが減るためお金を使った実感が現金に比べて薄くなりがちです。

お金を借りるのがより簡単になる

スマホ1つで、借入からプリペイドカードへのチャージが完了してしまうため、お金を借りる手間と心理的ハードルが低くなり、安易に借入を繰り返してしまう人が増えることが予想されます。

まとめ

カードローンのキャッシュレス化が進むと、より簡単にお金を借りる事ができてしまうので、返済に苦労する人が増加する危機感があります。
手軽で便利という利点は理解しながら、そもそもその借入れが本当に必要なのか、借りた後の返済はどう行うのか、をきちんと確認したうえで利用を検討するようにしましょう。

執筆者 田端 沙織 (たばた・さおり)
ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

鎌倉市出身、逗子市在住。2男1女を育児中。大学を卒業後、FP2級を取得した際、資産運用の楽しさに開眼し証券会社に勤務。10年以上お客様にまごころ込めて対応していたが、会社とお客様の向いている方向が違う事にモヤモヤを感じる。
現在は、お客様と自分が同じ方向を向くことでお金や将来の不安が少しでも減るよう、中立的な立場のFPとして活動中。また、「キッズ・マネー・ステーション認定講師」として子供、親子向け金銭教育講座を開催している。

監修者 町田 萌 (まちた・もえ)
代表取締役・ファイナンシャルプランナー
所属:FPサテライト株式会社

大学在学時よりFPを志し、外資系損害保険会社、eラーニング専門企業に勤務。卒業後、税理士法人勤務を経て、外資系生命保険会社出身の専務とともにFP事務所を開業。2018年4月に法人化し、FPサテライト株式会社を設立、代表取締役に就任する。
現在は、相談業務、Webメディアの執筆、セミナー講師等、幅広く活動を行なっている。また、税理士法人勤務の経験から、中小企業向けの経理業務支援なども行っている。
金融商品を取り扱わず、お客様の立場に立った中立な相談、幅広い分野からの問題解決をモットーとしている。

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